児童教育学科

2022年 10月号

保育現場で働く
先輩の話を聞く
~卒業生との懇談会~

文学部 児童教育学科では毎年、各地の小学校や公立幼稚園・保育所、福祉施設に勤務する卒業生を招き、現場の様子や専門職としての仕事について話してもらう懇談会を、主に3年生を対象として開催しています。在学生にとっては、進路を考えるうえで先輩たちの話には大きな意味があります。その内容をご紹介いたします。


参加した卒業生のみなさんからのお話

浅野 愛夏先生 2021年卒 一宮市立神明保育園

保育士になって2年目。現在、年中(4歳児)を担当しています。子ども一人ひとり個性が豊かで、学年によっても個性があるため、昨年度との違いが難しさでもあり、楽しさでもあります。保護者との関わりの中で、家庭での子どもの姿を知り、保育所での姿と照らし合わせることでその子どもをさらに深く知ることができます。行動を認めることで子どもの自然な笑顔を見られるのはとても嬉しいです。

浅野愛夏先生

伊藤 彩音先生 2020年卒 四日市市立中央保育園

赴任して3年目を迎え、1歳児(2回目)を担当しています。ハイハイからつかまり立ちへと成長するなど節目に立ち会えることの喜びがとても大きいです。言葉かけや指差しによって理解できることが増え、笑顔が増えます。園では1つ1つをこなすことが大変で、気付くと終わっているなんてこともありますが、今日あった出来事を、保護者と喜びをもって共有しながら過ごす1年の素晴らしさを伝えたいです。

伊藤彩音先生

原田 瑠奈先生 2019年卒 名古屋市立港保育園

例えば0・1歳児だと「〇〇先生だと嬉しくて遊んでしまいすぐに寝付けないけれど、○○先生とならすぐに安心して眠れる」など「信頼関係のある関わりを持てる喜び」を感じています。また、子どもは大人が手を出さなくても周りをよく見ていて、できることが増えていきます。例えば手を洗う時、蛇口をひねることができない2歳児の「生活の力」は、手をひねる遊びの中で力をつければできるようになります。自分の働き掛けによって、できないことができるようになった時はとても嬉しいです。

原田瑠奈先生

神谷 綾音先生 2020年卒 西尾市立鶴城幼稚園

新任から3年間ずっと年長児を担当しています。幼稚園では早番遅番はなく、同じ時間に勤務しています。自分でできることが増えている年長児。自分でできる「喜び」や「達成感」が味わえるように、保育者が提案するのではなく、必要なものや時間を作るなど環境作りを行うようにしており、「子どもの発達の大切さ」を学んでいます。例えば年長児は字や数字を理解している子が多いので、1日の予定を黒板に書くことで、子どもたちは一日を見通せるようになります。これが就学支援につながります。(今回ZOOMで参加)

神谷綾音先生

熊谷 かの子先生 1988年卒 社会福祉法人 あさみどりの風 理事長

幼稚園教諭として働く2年間の中で、あっという間に発達していく子どもたちに対し、自分はそれぞれの発達段階に応じた適切な支援が出来ているのかが疑問に思えてきました。そこで、実感を伴った勉強のために、縁もあり福祉関係に進むことにしました。現在は理事長と施設長を兼ねています。一人では支援しきれないことも多いです。みんなで目標に向かい、共に歩む。相手を知り・工夫し、切磋琢磨するからこそ「心が震えるような感動」が起こります。

熊谷かの子先生

学生の声

浅野愛夏先生のお話を聞いて

「学生時代の積み重ねが大切」 3年生

保育士になっても日々繰り返して振り返りを行っていることを知りました。学生時代での作品集やピアノ、手遊びが保育者として働くときにとても生かせたり、安心材料になることを知り、今大学で行っていることはとても大事なんだと実感しました。これからの授業での学びを大切にし、今まで以上に真剣に取り組みたいと思いました。

伊藤彩音先生のお話を聞いて

「子どもが安心して園生活を送ることは保護者の安心にもつながる」 3年生

1歳児の子どもの姿や発達段階について知ることができたと同時に、大変なこともある分嬉しいことも沢山あるのだと感じました。子どもの成長をつないでいく際、園・子ども・保護者との信頼関係を構築することがとても大事だと知りました。

原田瑠奈先生のお話を聞いて

「保育士としてのやりがい」 3年生

自分の働きかけによって、子どもの成長が見られた時にやりがいを感じるということがわかりました。生活面でできないことができるようになるために、「遊び」の中できっかけになる何かを考えていることを知りました。ちょっとした手遊びや、少しの時間に気軽で身近に使えるものを用意しておくと毎日の保育で生きてくるということを知りました。

神谷綾音先生のお話を聞いて

「失敗した後、その失敗を生かせるよう挑戦することが大切」 3年生

幼稚園と保育園の違い、日々の活動を担当クラスの先生が考えるということを学びました。子どもに対して保育者主体で提案をするのではなく、子どもたち自身で考え、工夫できる環境を整えることが大切だと知りました。就学前の支援は大変ですが、一人で抱え込むのではなく、他の保育者に相談して連携を取ることの大切さを学びました。

熊谷かの子先生のお話を聞いて

「あなたはどうしたいのか」 3年生

相手に投げかけたことと違うことが返ってくることもあるため、相手を知る・聴く・見るといったことを意識するのが必要だと学びました。対人関係の工夫・切磋琢磨する日々で、感動が多いことを知りました。周りの応援は自分が長く、太く続けていく力になるので、自分がどうしたいのか、そこから自分の周りの環境を固めていくことも一つの手段だと思いました。

先生

文学部 児童教育学科


村田 あゆみ 先生

今年度は7月末の土曜日午前中に実施しました。公立保育園保育士3名、公立幼稚園教諭1名、社会福祉法人理事長1名、合計5名の卒業生のお話を拝聴しました。内1名はコロナ禍のため、オンラインでの参加となりました。 保育士になって2年目の初々しい先輩から管理職を務められる大先輩まで経験年数も勤務する地域も様々な方々に来ていただくことで、保育職の多様なあり方を肌で感じられる90分となりました。 採用試験に合格することがゴールではなく、保育現場に立ってからが本当のスタートです。保育という仕事の魅力や厳しさについて、楽しさについて、そして時にはちょっぴり辛い経験もあり・・・そんな日々の様子を生き生きと語ってくれる先輩の話に、3年生を中心とした72名の在学生たちは皆、熱心に聞き入っていました。例年ならば質疑応答や直接先輩と交流する機会を設けていますが、今年は質問票形式となりました。たくさんの質問が寄せられ、時間内に回答できなかった質問すべてに、先輩たちは終了後一つ一つ丁寧に回答を寄せてくれました。先輩から後輩へと温かい想いがこうして繋がっていく素敵な光景でした。