児童教育学科

2023年 3月号

令和4年度音楽ゼミナール
合同卒業演奏会を
実施しました!

文学部 児童教育学科の音楽関連ゼミナールでは、ボランティア活動、コンサートでの演奏活動を通した実践を礎とし、保育・教育現場での表現力・実践力を身につけることに重きをおいています。2月8日、音楽関連の3つのゼミナールの令和4年度合同卒業演奏会を昭和文化小劇場ホールで実施しました。3年ぶりの有観客コンサートとなり、学生たちはこの日のために連日練習を重ねてきました。4年生にとっては、大学での音楽表現活動の集大成となり、3年生にとっては来年度を見据えた貴重な経験となりました。コロナ禍で練習を思うように進められない時期がありましたが、学生たちは工夫を重ねてこの日を迎えました。ミュージカルでは、マスク着用での練習から一転して、本番ではとびっきりの笑顔を見せてくれました。ハンドベル、トーンチャイムアンサンブルでは、これまで行ってきた小学校・幼稚園・保育園での活動の締めくくりとして、堂々とした演奏を聴かせてくれました。

音楽ゼミナール合同卒業演奏会

演奏会のプログラム

「Carillon」(初演)  Thomas Meyer-Fiebig (作曲)

1.ピアノ独奏 (音楽ゼミナール)「ソナチネ第1番第1楽章」「3つの夜想曲《愛の夢》ノットゥルノ第3番〈おぉ、愛せるかぎり愛せよ! 〉」

2.ハンドベルアンサンブル(音楽表現ゼミナール3年生)「ハウルの動く城」より「人生のメリーゴーランド」

3.トーンチャイムアンサンブル(音楽教育・表現ゼミナール)「ヘドウイグのテーマ」「小さな世界」「星に願いを」

4.ハンドベルアンサンブル(音楽表現ゼミナール)「I See the Light」「A Whole New World」「Under The Sea」「魔女の宅急便」より「海の見える街」「となりのトトロ」より「風の通り道」「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーク ニ長調」

5.ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」(音楽教育・表現ゼミナール、音楽ゼミナール、音楽表現ゼミナール合同)「THE SOUND OF MUSIC サウンド・オブ・ミュージック」「DO RE MI ドレミのうた」「My Favorite Things 私のお気に入り」「The Lonely Goatherd ひとりぼっちの羊飼い」「So Long, Farewell さようなら、ごきげんよう」感謝を込めて ドレミの歌

  
ソナチネ

カバレフスキー作曲「ソナチネ第1番」 緊張のトップバッターです。

リスト

超絶技巧! リスト作曲「愛の夢」 難曲をしっかりと弾きこなしました。素晴らしい!

星に願いを

トーンチャイムアンサンブル「星に願いを」 4年生と3年生による合同チームです。練習時間の確保が難しい面もありましたが、ワンチームとして音楽づくりをめざし、練習にとりくみました。

4年生

ハンドベルアンサンブル4年生「パッヘルベルのカノン」を2オクターブ用に、Thomas Meyer-Fiebig国立音楽大学名誉教授に編曲をしていただきました。緊張感の中、息のあったチームワークで音楽を作り上げました。

ひとりぼっちの羊飼い

ミュージカル サウンドオブミュージックより「ひとりぼっちの羊飼い」 歌い表現することの喜びを実感できました。笑顔が素敵でした。

ドレミのうた

ミュージカル サウンドオブミュージックより「ドレミのうた」 3つのゼミナール合同演奏で、信頼関係に基づくチームワークの成果です。舞台の上で歌い演じ、音楽の素晴らしさを伝えてくれました。

学生の声

「音楽を通して、人間的にも成長ができた」4年生

授業時間に皆で集まれる日が少なく、最初は不安しかありませんでした。しかし、舞台に立つという自覚を持って練習を重ねていくことで、次第にメンバー全員、一体感を持って取り組むことができました。卒業演奏会当日はあっという間で、今まで練習してきた成果を、一人ひとりが見せることができたと感じます。 このような貴重な経験ができたのは、卒業演奏会という場を設けてくださった先生方、劇場の方々、そして仲間達のおかげだと思っています。音楽を通して、人間的にも成長することができました。

「繋げていくことの難しさ」3年生

今回4年生の卒業演奏会に参加し、全員で一つの演奏会を作り上げることの大変さや、やりがいなど様々なことを学ぶことができました。特にミュージカルへの参加は、今まであまり触れてこなかった「自分を自由に表現する力」について色々と悩み、意味のある動きへと繋げていくことへの難しさを強く感じました。練習の回数を重ねながら先輩方の動きを参考に試行錯誤してみましたが、まだ自分自身の殻を破ることが難しく、満足いく表現ができなかったことを反省しました。来年度の活動へ向けて、観ている人に伝わる表現力を培っていけるよう努めたいと思います。

「練習を重ね、楽しかった演奏会」3年生

初めてミュージカルをやることになり、最初はとても不安でした。しかし、4年生と一緒にトーンチャイムを演奏することで不安はなくなり、ミュージカルを行うことができて、とても楽しかったです。ミュージカルでは、すぐに覚えることができず不安な毎日でしたが、先輩方が優しく教えてくださったおかげで、少しずつ自信がつき、本番でミスはありましたが、楽しむことができました。トーンチャイムは、なかなかメンバーが揃わず大丈夫かなと思うことが多かったですが、練習を重ねて、本番では綺麗な音色を響かせることができたので嬉しかったです。3年生として参加して得たことを来年度の卒業演奏会に生かしていきたいと思います。

「感じたこと経験したことを忘れずに」4年生

今回、個人のピアノ演奏の他にトーンチャイムとミュージカルの伴奏をしました。小学校・中学校の頃に伴奏をした経験はありますが、ミュージカルの伴奏は初めての経験でした。歌や動きとピアノを合わせることが思っていた以上に難しく感じましたが、本番は動きを見ながらピアノを合わせることを意識し、楽しんで舞台に立つことができました。トーンチャイムはゼミの中で期間としては一番時間をかけて練習を重ねてきました。本番ではまずは自分が楽しむことを大切にしました。音が多く、曲を完成させるのに時間を要しましたが、みんなが楽しんで、今までで1番の演奏をすることができたと感じています。卒業演奏会に向けて、3つのゼミが合同で練習をすることができ、大学生活最後の良い思い出になりました。ここで感じたことや経験したことを忘れずに、社会に出てからも努力を重ねていきたいと思います。

「一生懸命取り組むことの大切さ」4年生

卒業演奏会を行うことができ、本当に良かったです。ゼミの仲間たちと一緒に毎日練習をして舞台に立ち、お客さんに観て頂き、何かの為に一生懸命取り組むことの大切さを今回の卒業演奏会を通じて再認識することができました。来てくれた両親や祖母、友人からも、とても感動した、素晴らしかったと言ってもらえて頑張ってよかったと思いました。 楽器演奏からミュージカルまで全てにおいて真剣に、自分の可能性を見出すため、自分に厳しくできたこと、くじけそうになったときにも周りと協力して前に進むことができたことは、自分が4月から新しい環境で勤める上でも意識していきたいことだと感じました。この経験は自分にとって忘れることのない大きな財産となりました。貴重な体験の機会を与えてくださった先生方を始め、関わって頂いた全ての人に感謝したいと思います。

先生

文学部 児童教育学科


坪井 眞里子 先生

音楽は時の芸術であり、その一瞬のために練習を重ねること、またホールという空間で聴いて下さるお客様と時間と空間を共有する体験は、音楽に関わる者にとって何事にも代え難い貴重な幸せな瞬間となります。「音楽の本質を、身をもって体験して欲しい」それが私たち指導者の願いです。またこうした本番なくしては、音楽を語ることはできません。昨年・一昨年はコロナ禍で2年続けて無観客でのコンサートとなりましたが、毎年その思いの丈を演奏に繋げてきました。今年は有観客で実施したいという学生の願いもあり、お客様をお迎えしてのコンサートとなりました。未熟ではありますが、学生達は表現することの尊さを示してくれました。児童教育学科 音楽関連ゼミナールでは、ボランティア活動、コンサートでの演奏活動を通した実践を礎とし、保育・教育現場での表現力・実践力、教育力を身につけることに重きをおいています。今後もこの方針のもと、積極的な活動を展開していきます。

音楽ゼミナール:伊藤充子  音楽表現ゼミナール:吉田文  音楽教育・表現ゼミナール:坪井眞里子